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炭焼き叉焼の室鰺塩そば〜味噌溜まりを忍ばせて〜@阿吽(長野県長野市)・大つけ麺博・新宿区大久保公園

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写真: 炭焼き叉焼の室鰺塩そば〜味噌溜まりを忍ばせて〜@阿吽(長野県長野市)・大つけ麺博・新宿区大久保公園

写真: 秋田にぼ味噌つけ麺@にぼすけ(秋田県美郷町)・大つけ麺博・新宿区大久保公園 写真: 牛清湯そば@You Lee・足立区北綾瀬

拉麺 阿吽(あうん。長野県長野市)@大つけ麺博
  新宿区歌舞伎町2-43 大久保公園

 こちらのお店は北アルプス登山の際に利用し、その後何度か足を運んだことがあるお気に入りの一つだった。大つけ麺博に出店すると知った時は嬉しくて、是非十数年ぶりに味わってみたいと思っていた。この日は風もなく薄曇りという天気だが、気温が低いせいか来場者は少なく、八咫烏@千代田区水道橋、寿製麺 よしかわ@埼玉県川越市、頑者@埼玉県川越市といった人気店が出店しているにもかかわらず、別途取り上げる麺屋 にぼすけ@秋田県美郷町を除いてほとんど行列がない。こちらは流石に東京では名前が知られていないようで、お昼に近い11時半なのに2〜 3人が並んでいるだけだった。
 麺は幅が3mmほどの弱縮れ平打ち。麺肌は驚くほどツルンツルンな一方、硬めに茹で上げてあるので奥歯で押しつぶしていくようなしっかりとした歯応えがある。小麦の風味も感じられなかなか美味しい麺だ。確か自家製麺のはずだ。また、平打ち麺とは別に一反麺のようなものが入っている。かなり薄く、食感はチュルンと滑らか、折り畳んであったので広げるとかなりの大きさになるので春巻きの皮のように思う。スープは「室鯵荒節を丸々炊き込み塩ダレに大桂商店謹製味噌溜まりを合わせたハイブリッド拉麺」とのこと。旨味は十分だが、鶏や豚といった動物系の風味は全く感じないのでアニマルレスだと思う。一方で、魚介の風味も極めて穏やかで、黙って出されれば何で出汁を取ったのかは分からないように思う。「荒節を丸々炊き込み」とはどういう意味か分からないが、「丸々炊き込む」ことによって風味は抑えつつ旨味は存分に引き出すことができるのだろう。また、塩ダレに味噌溜まりを加えているのだろうが、その味噌溜まりの風味も感じないもののとにかく美味しいスープに仕上がっている。写真では見にくいが、チャーシューの手前にある緑色のものはネギを細かくみじんに切ったもの。また、海苔を座布団にしているのは自家調合の七味のようだ。これらがあっさりとしたスープの良いアクセントとなっている。チャーシューはロース肉。吊るし炭焼きとのことで、燻煙香はあまり感じられなかったが軟らかく、見た目はレアであっさりに見えるが、実際はチャーシューらしい味わいが驚くほど濃くこれは絶品。一見エノキタケかと思うくらい細く裂かれたメンマは、細くてもジャキジャキとした食感の反面、特有の発酵臭はほぼなく、味つけも薄味。青菜は青梗菜をうんと小さくしたような姿で、初めて見たので正体は不明。ただ、味も青梗菜に似ているようだったが、何分小さいので曖昧だ。
 一見よくある塩ラーメンと思えるが、麺、スープ、具材、薬味と丼の中のもの全てが凝っている。それがこのお店の最大の魅力で、だから強く引き付けられるのだ。

・お気に入り度:〇+

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